BUMBLEBEE

ブログをはじめました。

唐突な始まり方ではありますが、逆にこれ以外の始め方も難しい。

せっかく2019年も始まり、どうやら私がこれまでの人生のほとんどを共に過ごしてきた平成という時代もあと4か月ぐらいしかないようなのでブログを始めることにしました。

好きな映画、漫画、ゲームの話に絡めてなんとなく思ったことを、ネタバレもあまり気にせずに話していきたいと思います。

 

さて、最初の記事に何を書こうか迷ったのですが、まずは2018年最後に見た映画についてお話をさせてください。

 

1.バックグラウンド

バックグラウンドってなにかという話ですが、なぜこの映画を見に行ったのかという話です。

トランスフォーマーといえば私にとってはまずは子供のころ平日の夕方にやっていたビーストウォーズです

私はこのアニメが大好きでDVDも持っていますが、なんというかこの映画はトランスフォーマー本来の面白さというよりは声優さんたちのアドリブの面白さによるところが大きいわけで。肝心の本筋も全く進まないまま「あーおもしろかった」という市長体験だけを残して話数を消費していくというタイプのコンテンツだったので、正直あとに残るものはなかった、かもしれません。シルバーボルトのデザインとか好きだったな、とか今でも覚えていることはもちろんあるんですけどね。

一方で世間一般でトランスフォーマーといえばマイケルベイ監督で何作も映画が作られてきた方がメジャーなわけですが、おそらく私が見たのは2作目か3作目まで。1作目のわくわく感といったらとんでもなかったですけれどちょうど私の映画熱が冷め気味だったこともあり、「まぁ、わざわざ映画館まで行くことないか」というシリーズとなっていました。

 

そういう意味で、じゃあなぜこの映画を見に行ったのか、と言われるとそれは「KUBO」の監督であるトラヴィス・ナイトの実写初監督作品だから、というのがとにもかくにも大きいです。これまでストップモーションアニメを撮ってきた彼が一体どんな映画を撮るのか、楽しみでしょうがなかったわけです。

また、これは副次的な話ですがヘイリースタインフェルドも私、好きなんです。

「はじまりのうた」「スウィート17モンスター」いずれも拗らせたティーンをうまく演じていて、青春系の映画が好きな私としてはお気に入りの役者さんです。

 

2.感想

正直、非常に私好みの映画でした。

これはアクション映画ではなく、青春映画だと思います。

一番近いタイプの映画は恐らく大長編ドラえもん

このお話の主人公は、父親を奪った理不尽な世界に絶望し、養親も含めた人間関係がうまくいっていません。

そういう悩みって大なり小なり普遍的なものだと思いますし、何らかの形で乗り越えていくものだと思います。その乗り越える事を別の言葉で言うと成長という言葉になるわけですが、その成長のきっかけって色々あります。例えば、新しい友達に出会う、趣味を見つける、尊敬できる大人に会う、などなど。

この映画ではそれがバンブルビーとの出会いなわけです。

自分を肯定してくれる、若しくは自分で自分を肯定するに足る「アビリティ」の獲得を異星からやってきた機械生命体に仮託してストーリーテリングする、という流れが非常に美しく感じました。バンブルビーの振舞も一つ一つがとにかくかわいくて、そのバンブルビーバンブルビーを通じて知り合った友人たちとの触れ合いを通じて主人公は成長していくわけです。

そして、バンブルビー以外の登場人物たちもみな優しい。(敵を除く)

大人になってわかったことですが、大人の子供に対して向けている目線って信じられないぐらい優しくないでしょうか。子供のころは本当に気付かなくって、何度も何度も反抗しましたし、大人は子供のことをわかってくれていない、ってずっと思っていました。でも大人になって思います。大人が子供に向けている目線って常に全力の応援です。もちろんそれが常に正解だとは思いません。子供だって考えてる。大人がそれに対する正しいアンサーを常に返しているわけではありません。

思春期の女の子、しかもバイクに乗ってメタル聴いてる子にツッパってるのに、ピンクのヘルメットなんてありえない笑

笑顔は世界を幸せにするんだ、なんて父親を亡くしたことをまだ吹っ切れていない、常に自分の居場所はほかにどこかある、と思っている女の子に薦める本ではない笑

でも、大人は絶対に子供が悪い方向に向かってほしいなんて思ってない。

それが少しずつ見えてきて、私はこの映画を見ながら少し、涙がこぼれました。

 

人も死ぬし、物も壊れる、決して平和な作品ではありません。

しかし、全編を通して壊れやすく脆い思春期の女の子を見守るような優しい空気で満たされたこの作品、私は本当にいとおしいと思いました。